大麦若葉とは|栄養価と効果、科学的に信頼できるデータについて

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大麦若葉

青汁の成分として最近では広く知られるようになった大麦若葉。体に良く、ダイエットにも効果があると言われる食材ですが、いったいどのようなものなのでしょうか?

この記事では大麦若葉の栄養価や効能、科学的に信頼できるデータをご紹介します。大麦若葉の良さを確認し、健康生活に役立てていきましょう。

1.大麦若葉とは

大麦若葉

大麦若葉とは、イネ科の穀物である大麦がまだ穂をつける前、生育して草丈が20cmくらいになった頃の葉の部分を指します。

実の部分である大麦は、麦ごはんとして白いご飯に混ぜて食べたり、みそや焼酎、水あめの原料として使われたりと、多くの人にとってなじみ深いものでしょう。しかし近年では、栄養価が高い野菜として、葉の部分も注目されています。

主に青汁の原料として使われますが、青汁はクセが強いイメージを持っている人も多いでしょう。しかし、大麦若葉を含む青汁は抹茶のような風味でクセがあまりなく、青臭さや苦みに抵抗がある人でもおいしく飲めます。

大麦若葉の旬は2月ごろの寒い時期です。秋ごろに種まきが行われ、「麦ふみ」と言われる、出たばかりの新芽を踏みつける作業を経て、強く丈夫に育った若葉を収穫します。

大麦の葉はこの時期が最も栄養価が高く、60cmほどに育った葉と比べると、タンパク質やカルシウムの含有量はおよそ1.6倍、カリウムは1.35倍多くなります。

また、ビタミン、ミネラル、食物繊維など、さまざまな栄養素がバランスよく含まれることも、注目される理由のひとつです。実際にどのような栄養素が含まれているのか、詳しく見ていきましょう。

2.大麦若葉の栄養

大麦若葉の栄養素の特徴を6つご紹介します。

栄養1 SOD酵素

大麦若葉に含まれる栄養素の中でも特に注目したいのが、このSOD酵素です。私たちの体の中には、体内環境を正常に保つために活性酸素という化合物が存在します。

活性酸素は殺菌したり有害物質を排出したりする働きを持っていますが、その作用が非常に強いため、増えすぎるとかえって細胞にダメージを与えてしまいます。

大麦若葉に豊富に含まれるSOD酵素には活性酸素を取り除く働きがあり、体内に取り入れることで活性酸素が引き金となって起こるさまざまな病気を防ぐことができます。

栄養2 ミネラル類

大麦若葉は、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛といったミネラル分を豊富に含みます。特に、他の青汁に使われる野菜と比べても鉄分の含有量が多いのが特徴です。

また、鉄分はビタミンCと一緒に摂取することにより体への吸収が良くなりますが、大麦若葉はビタミンCも多く含むため、鉄分を効率よく摂取するのに適した野菜だと言えるでしょう。

栄養3 ビタミン類

ビタミンは、生体機能を調節する働きを担い、体にとって必要不可欠な栄養素のひとつです。しかし、体内では生成することができないため食べ物から摂取する必要があり、不足しがちな栄養素でもあります。

大麦若葉は、疲労回復効果があるビタミンB1や、免疫力を高めるビタミンCなどのビタミン類を豊富に含みます。

また、にんじんなどに含まれるβ-カロテンも豊富で、必要に応じてビタミンAに変わり、粘膜や皮膚の状態、免疫機能を正常化します。

栄養4 アミノ酸

アミノ酸は、人の体重のおよそ20%を占めるタンパク質の構成成分であり、体を健康に保つために欠かせない栄養素です。大麦若葉には、睡眠障害の改善や精神安定に効果があるトリプトファン、肝機能を助けるアラニン、などが含まれています。

栄養5 食物繊維

食物繊維は、生活習慣病の予防や腸内環境の改善が期待できる成分で、第6の栄養素とも言われます。しかし現代人には特に不足しがちな成分で、1日の目標摂取量(およそ18g)に届かない人がほとんどだと考えられます。

大麦若葉は食物繊維を豊富に含んでおり、青汁として飲むことで量も摂りやすいため、上手く食事に取り入れることで効率的に摂取量を増やせます。

栄養6 葉緑素

葉緑素はクロロフィルとも呼ばれる、緑色の色素です。葉緑素には体に不必要なものを排出する効果があり、体内環境の正常化が期待できます。

また、葉緑素は、血液の色素であるヘモグロビンと似たような構造を持ち、血液中で鉄と結びつくことで、ヘモグロビンに変化します。ヘモグロビンは造血を促すため、貧血の予防にも効果があります。

3.大麦若葉から期待できる効果

大麦若葉を摂取することで期待できる効果は以下の5つがあります。

その1 生活習慣病予防

脳梗塞の一因である動脈硬化は、動脈の内側に悪玉コレステロールが付着することで、血管の弾力性が失われた状態です。動脈硬化は、中性脂肪やコレステロールが活性酸素と結びつくことにより促進されますが、大麦若葉に含まれるSOD酵素は活性酸素を除去してくれるため、動脈硬化の予防になります。

また、食物繊維や葉緑素が、血中のコレステロールを吸着し、体外に排出してくれます。食物繊維には血糖値の上昇を穏やかにする働きもあり、糖尿病の予防にもつながります。さらに、大麦若葉にはカリウムが豊富に含まれており、ナトリウムの排出を促すため、高血圧の予防にもなります。

その2 腸内環境改善

大麦若葉に豊富に含まれる食物繊維は、水分を吸収して大きく膨らむ性質を持ち、腸を刺激して排便を促してくれます。そのため便秘解消に大きな効果があります。また、葉緑素が毒素を吸着して排出してくれるため、腸内環境が整えられます。

食物繊維には、コレステロールや脂肪の吸収を助ける胆汁酸の排出を促す働きもあるため、腸の状態を良くするとともに、ダイエット効果も期待できるでしょう。

その3 疲労回復

炭水化物(糖質)をエネルギーに変える力が低下すると、体内に乳酸が溜まりやすくなります。乳酸は疲労の原因物質ですが、大麦若葉に含まれるビタミンB1は、糖質をエネルギーに変換する作用を助け、乳酸を溜まりにくくする効果があります。

また、同じくビタミン類の中でも豊富に含まれるビタミンCが、心身の調子を整え、ストレスへの抵抗力を高めてくれます。

その4 免疫力向上

大麦若葉に豊富に含まれるβ-カロテンは、体内で必要量がビタミンAに変換され、皮膚や粘膜を丈夫にする働きを持ちます。皮膚や粘膜は、体をウイルスなどから守る役割を担っており、これらの状態が正常に保たれることによって、免疫力が高まります。

また、ビタミンCにはコラーゲンの生成に関わる成分でもあります。コラーゲンは皮膚や血管などを丈夫にしてくれ、病原菌やウイルスへの抵抗力を高めます。

その5 がん・老化予防

健康維持にも欠かせない活性酸素ですが、量が多くなってしまうと、正常な細胞までもがその作用によってダメージを受けます。

細胞が正常に働くことができなくなると、がんや細胞の老化が引き金となって起こるさまざまな病気の原因になります。大麦若葉に含まれるSOD酵素は、活性酸素を無毒化してくれるため、体の細胞を活性酸素の攻撃から守ってくれます。

4.大麦若葉の科学的に信頼できるデータ

データ1 生活習慣病予防効果

喫煙習慣がある高脂血症(脂質異常症。血中の悪玉コレステロールや中性脂肪が多すぎたり、善玉コレステロールが少なすぎたりする状態)患者に対し、1日15gの大麦若葉エキスを4週間摂取させました。

その結果、動脈硬化の原因となる悪玉コレステロールの酸化が抑えられたため、生活習慣病の予防効果が示唆されます。

データ2 免疫力向上作用

ラットに大麦若葉を摂取させたところ、免疫細胞や免疫物質の生成が促進されることがわかりました。これにより、大麦若葉に免疫力を高める効果があることが示唆されます。

データ3 抗ストレス作用

マウスに大麦若葉エキスを投与し、その1時間後に3時間のストレス負荷を5日間連続で与えました。

その結果、マウスの自発運動量と海馬BDNF mRNA 発現量がストレス負荷の状態で有意に減少しました。

これにより、大麦若葉に抗ストレス作用があると考えられます。

データ4 腸内環境を整える作用

雄のマウスに無繊維高脂肪食にプラスして大麦若葉末を3週間摂取させ、1週間ごとに糞中のαディフェンシン(腸内の病原菌を殺菌する作用を持つ抗菌ペプチドの一種)量を測定しました。

その結果、無繊維高脂肪食だけを与えたマウスと、無繊維高脂肪食+セルロースを与えたマウスに比べ、大麦若葉末を与えたマウスからは、αディフェンシンの増加が確認されました。

これにより、大麦若葉には腸内環境を正常に保つ効果があると考えられます。

5.特にこんな人におすすめ

血圧やコレステロール値が高めの人は、大麦若葉を摂取することで体質改善が期待できるでしょう。まだ体に変化として現れていなくても、食事や生活習慣が乱れている人は、生活習慣病のリスクを抱えていると言えます。大麦若葉を含む青汁を、毎日の食事にプラスしてみましょう。

また、鉄分や葉緑素を豊富に含む大麦若葉は、貧血の予防にも効果があります。月経などで血液が失われやすい女性、鉄分が不足しがちな成長期のお子さんにも、積極的に摂取していただきたい食材です。特にお子さんにとっては、大麦若葉の青汁はクセがなく飲みやすいという点でもおすすめできます。

6.大麦若葉の副作用や危険性

大麦若葉は薬ではなく食品であるため、基本的に副作用はないと考えて問題ありません。しかし、大麦若葉に含まれる成分により、以下に挙げる人たちは注意が必要です。また、小麦粉にアレルギーがある方は、少量の摂取から始め、摂り過ぎに注意しましょう。

注意1 心臓や血管に疾患がある人

心臓や血管の病気を持っている人は、「ワーファリン」という薬を処方されることがあります。これは血が固まることを防ぐ薬であるため、血液の凝固作用を持つビタミンKを摂取すると、薬の効力が弱まってしまいます。

大麦若葉にはビタミンKが豊富に含まれていますので、ワーファリンを服用している人は摂取を控えましょう。

注意2 腎臓に疾患がある人

腎臓に重篤な病気を抱えている人は、カリウムを排出する機能が低下しています。大麦若葉にはカリウムが豊富に含まれているため、病状が悪化する危険性があります。腎臓病の人は摂取を控えましょう。

注意3 妊娠している人

大麦若葉にはカフェインも含まれており、その含有量は緑茶と同じ程度です。妊娠中のカフェインの摂取は、流産・早産のリスクにつながります。

大麦若葉が含まれている青汁でも1日に1杯程度なら問題ありませんが、ノンカフェインのものを選ぶことをおすすめします。

とはいえ、バランス良く栄養が含まれていて妊娠中の女性には嬉しい野菜ですので、上手く食事に取り入れていただければと思います。

7.まとめ

健康な人には副作用が考えにくい大麦若葉ですが、エキスをサプリメントなどで摂取する場合には特に過剰摂取に注意が必要です。摂りすぎると下痢などの症状が現れることもあります。

1日の摂取量をきちんと守り、正しく栄養を摂り入れて、健康な体を手に入れましょう。

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