世界の専門家が注目している認知症治療新薬|最新治療

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日本は世界の中でも先進国であり高齢大国。日本の認知症薬が効果をしめせば、あとを追う世界の高齢化でも使用できると期待が高まっているのです。世界の専門家が注目している認知症治療薬は、最善の医療のもと研究・開発がすすめられています。

これまで、薬では進行を遅らせることしかできないと言われてきた認知症。だが、近い将来『治る』可能性が薬によってあると臨床試験結果が注目を集めています。このページでは今後に期待できる新薬誕生について解説していきます。

1.日本の認知症の患者数

日本の認知症の患者数は2025年には700万人を突破し、65歳以上の5人に1人が関わると推計されています。中でも半分以上がアルツハイマー型認知症です。これらの認知症は2016年の薬物治療では薬で進行を遅らせることしかできません。残念ながら根本的な治療はないのだ。これまで多くの専門家・製薬会社・研究者は新薬の開発を進めているが期待される効果を得られてはいませんでした。

2.失敗続きだったアミロイドβが再注目されている理由

世界中の認知症の専門家が初めて耳にする新薬の臨床試験の中間解析の結果が発表されたのが、2015年3月のことです。内容は『認知機能が改善する』新薬でした。

国際アルツハイマー・パーキンソン病会議

アルツハイマー病 関連では、その発症機序に深く関与しているアミロイド-β やタウなどがプリオンのように(少なくとも患者脳内では) 伝播する可能性があるとするタンパク質のテーマの発表が非常に多く認められ、その領域では、コンセンサスが得られているようです。—引用:AD / PDの国際会議

2015年の国際アルツハイマー・パーキンソン病会議で、『アデュカヌマブ』という薬品が成果があると広く認識を得られたのです。この新薬はようやく『根本的な治療を目指せる』と臨床実験がそれを示したのが大きな飛躍となりました。

認知症は、どのような原因で発症するのかははっきりと解明されていません。現在の段階では、10年〜20年の年月をかけて神経細胞が死んで脳が萎縮すると考えられているのが濃厚であり、この『アデュカヌマブ』は免疫細胞を呼び出すことができるバイオ系医薬品。月に一回投与する注射薬で効果があるとされています。現実的には作用はされることはまだ先だが、この『アデュカヌマブ』が支持という風の吹き戻しが医薬会で起きています。

3.認知症薬治療は神経細胞が死ぬ前にがベストな理由

認知症が進行し、脳の神経細胞が死んでしまうと元に戻ることはありません。そして脳の萎縮が始まるのです、脳の萎縮が始まることで、『物忘れ』や『認知機能の低下』といった症状が表面化します。

認知症と診断された段階では、脳の萎縮がかなり進んでいることからその段階で治療をしても治療効果が上がらないことがわかってきています。そこで、手遅れになる前に治療しようというのが最も重要になります。

少しの物忘れぐらいなら自立して生活できるし予防方法も効果を見込めます。この状態は、軽度認知障害(MCI)と呼ばれていますが、MCIは放置すると5年間で約50%の人が認知症に移行するといわれます。これを阻止するにはMCIの段階で予防策を打つことが最も重要なのです。

新薬が開発されば、MCIの人を対象に治療が実施される可能性が高くあります。

4.国内で治験が進む認知症根本治療薬

認知症の新薬の試験終了予定は2022年と予測されていて、現在新薬の臨床試験を2500人以上の患者対象に行っていて、安全性と新薬の効果が目的で、最も開発が進んでいる新薬は『ソラネズマブ』という点滴製剤です。

製剤名 薬のタイプ 投与 開発ステージ 開発企業
ソラネズマブ 抗アミロイドβ抗体 注射 フェーズ3 日本イーライリリー
ガンテネルマブ 抗アミロイドβ抗体 注射 フェーズ3 中外製薬|ロシュ
アデュカヌマブ 抗アミロイドβ抗体 注射 フェーズ3 バイオジェン
「BAN2401」 抗アミロイドβ抗体 注射 フェーズ2 エーザイ|バイオジェン
Verubecestat「MK-8931」 BACE阻害薬 経口 フェーズ3 MSD
「AZD3293|LY3314814」 BACE阻害薬 経口 フェーズ3 アストラゼネカ|日本
イーライリリー
「T-817MA」   経口 フェーズ2  富士フィルム

臨床試験を進めている物でもフェーズ3の段階。認知症の原因とされているタンパク質は主に3種類あります。

認知症の原因とされているタンパク質
モノマー
オリゴマー
 フィブリル

このタンパク質は血液中に存在し薬が血中に作用することで脳内への移行する量を少なくすることができます。認知症を引き起こす量が減り発症が薄れるといわれます。新薬はこのタンパク質がおこす細胞の死亡の促進と脳の萎縮速度を緩めることが期待できるのです。

6.まとめ

試験終了は2022年と予測されており、臨床試験対象の患者やその家族は治験の結果を待ち望んでいるに違いありません。その頃に的確な医療を受けられる状態であったり、それまで予防ケアを駆使して、認知症を避けることが現在は最善策となっています。

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